沖縄のドローン許可・手続き完全ガイド:飛ばす前の4つの確認をドローン行政書士が解説

結論: 沖縄でドローンを飛ばすときは、「機体登録」「航空法の飛行許可・承認」「米軍・自衛隊施設や那覇空港の周辺規制」「飛行計画の通報」の4つを順番に確認します。特に2026年7月14日からは、米軍・自衛隊施設などの周辺で規制される範囲が「周囲おおむね300m」から「おおむね1,000m」に広がりました。沖縄は対象施設が本島から離島まで点在しているため、全国向けの解説だけでは見落としが起きやすい地域です。
こんな方向けの記事です: 沖縄でドローンを飛ばす予定があり、何から確認すればよいかを知りたい方。目次から、気になるところだけ読んでも確認できます。
執筆:阿左見雄大(阿左見行政書士事務所 代表・一等無人航空機操縦士)。国土交通省・警察庁・防衛省などの公式情報をもとにまとめています。
この記事でわかること
- 沖縄でドローンを飛ばす前に確認する4つの手続き
- 沖縄で特に注意が必要な場所(米軍・自衛隊施設、那覇空港、離島)
- 飛行日から逆算した手続きのスケジュール
- 自分で手続きする場合と、専門家に任せる場合の考え方
手続きの全体像:4つのチェックを順番に
| チェック | 確認すること | 主な窓口 |
|---|---|---|
| 1. 機体登録 | 100g以上の機体の登録、登録記号の表示、リモートID | 国土交通省(DIPS2.0) |
| 2. 飛行許可・承認 | 飛ばす場所(空港等の周辺、150m以上、DID)と飛ばし方(夜間、目視外など) | 国土交通省(DIPS2.0) |
| 3. 小型無人機等飛行禁止法 | 米軍・自衛隊施設、那覇空港などの周囲おおむね1,000m | 施設管理者(米軍施設は沖縄防衛局を通して調整)、警察署など |
| 4. 飛行計画の通報・飛行日誌 | 特定飛行の前の通報と、飛行後の記録 | 国土交通省(DIPS2.0) |
チェック1:機体登録(100g以上なら必須)
屋外で飛ばす100g以上のドローンは、国への機体登録が義務です(2022年6月20日から)。登録の有効期間は3年で、機体への登録記号の表示と、リモートID機能の搭載も必要です。
登録を行っていない機体は、許可・承認の申請以前に、そもそも屋外で飛ばすことはできません。
まずはここから確認してください。
→ 詳しくは:ドローンの機体登録
チェック2:航空法の飛行許可・承認(場所と飛ばし方で決まる)
次の「場所」で飛ばすには国土交通大臣の許可が必要です。
- 空港等の周辺
- 地表または水面から150m以上の高さ
- 人口集中地区(DID)の上空
次の「飛ばし方」をするには国土交通大臣の承認が必要です。
- 夜間の飛行
- 目視外の飛行
- 人や物件から30m未満の飛行
- 催し場所の上空の飛行
- 危険物の輸送
- 物件の投下
申請はオンラインの「DIPS2.0」で行い、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前(土日・祝日を除く)までに提出します。
※国土交通省は3〜4週間程度の余裕を持った申請を推奨しています。
→ 詳しくは:ドローンの飛行許可・承認とは? / ドローンの包括申請とは
チェック3:小型無人機等飛行禁止法(沖縄で最重要)
航空法とは別に、「小型無人機等飛行禁止法」という法律があります。
国の重要施設、防衛関係施設(自衛隊施設・在日米軍施設)、空港、原子力事業所などの上空と、その周辺の上空での飛行を原則として禁止する法律です。
2026年の法改正で、周辺地域の範囲が「おおむね300m」から「おおむね1,000m」に広がりました。
防衛関係施設の新しい範囲は、2026年7月14日から適用されています。
この法律は、航空法の許可・承認とはまったく別の手続きです。
国土交通省の許可を持っていても、施設管理者の同意や警察への通報は別に必要です。
→ 詳しくは:沖縄の米軍・自衛隊施設周辺は1,000mに拡大 / 小型無人機等飛行禁止法の2026年改正
チェック4:飛行計画の通報と飛行日誌
許可・承認が必要な飛行(特定飛行)を行うときは、飛行前にDIPS2.0で飛行計画を国土交通大臣へ通報し、飛行後は飛行日誌に記録します。
通報せずに特定飛行を行うと30万円以下の罰金、飛行日誌の不備は10万円以下の罰金の対象です。
ご自身の場合にどうなるか迷うときは: 初回相談(30分)は無料です。お悩みに対してどう進めればよいかを整理します。お問い合わせフォーム/公式LINEから、原則24時間以内にご返信します。
沖縄でドローンの許可・手続きが特に必要になる場所
米軍施設・自衛隊施設の周辺
沖縄県警察が公表している対象施設には、本島の嘉手納飛行場、普天間飛行場、キャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブ、ホワイトビーチなどの在日米軍施設のほか、陸上自衛隊那覇駐屯地、航空自衛隊那覇基地、宮古島駐屯地、石垣駐屯地、与那国駐屯地などの自衛隊施設が含まれています。
本島中部を中心に、施設の周囲おおむね1,000mが規制の対象になるため、「基地の外から撮るだけ」のつもりでも規制区域に入っていることがあります。
飛ばしたい場所が近い場合は、国土地理院地図やドローンフライトナビ等で制限空域を確認してください。
7月14日の法改正を把握しておらず、知らずに制限空域上空(イエローゾーン上空)を飛行させ、書類送検となったケースも他県で確認されております。
沖縄県内では防衛局を通じて調整していても、基地の人間や憲兵などが来て説明を求められたという方もおりますので、申請書類含め、いつ誰にどのような調整や飛行場所の許可取りを行ったのか説明ができるようにしておくことも大切です。
那覇空港の周辺
那覇空港は、二重のルールが適用される場所です。
- 航空法:空港等の周辺は、国土交通大臣の許可が必要な空域です。
- 小型無人機等飛行禁止法:那覇空港は、飛行が禁止される空港として国土交通省が指定した8空港のひとつです(2026年7月14日適用)。重さや大きさにかかわらず対象で、空港管理者の同意と、飛行開始の48時間前までの通報が必要です。
※その他自衛隊、米軍、海上保安庁など、那覇空港周辺は調整が必要な機関が多く、飛行させることが極めて難しい空域となります。
離島
宮古島・石垣島・与那国島には自衛隊施設があり、周辺は小型無人機等飛行禁止法の対象です。
また、離島にも空港があり、空港周辺は航空法の許可が必要な空域です。「離島なら人が少ないから大丈夫」とは限りません。
国立公園や海上での飛行には、自治体や関係機関の独自ルールがある場合があります(個別の記事で順次解説します)。
申請手続きに関する期限など
米軍施設の周辺で、許可・承認が必要な飛行をする場合の申請手続き期限の目安です。
- 飛行の30日前まで:在日米軍施設の周辺で飛ばす場合は、沖縄防衛局を通して飛行調整をします。
- 飛行開始予定日の10開庁日前まで(推奨は3〜4週間前):DIPS2.0で国土交通省へ飛行許可・承認を申請します。
- 飛行の48時間前まで:管轄の警察署(海域を含む場合は海上保安部等にも)へ通報します。
| 時期の目安 | 手続き | 窓口 |
|---|---|---|
| 飛行の30日前まで | 在日米軍施設の周辺で飛ばす場合の飛行調整 | 沖縄防衛局 |
| 飛行開始予定日の10開庁日前まで(推奨は3〜4週間前) | 飛行許可・承認の申請 | 国土交通省(DIPS2.0) |
| 飛行の48時間前まで | 通報 | 管轄の警察署(海域を含む場合は海上保安部等にも) |
上記で定める日数があれば確実に許可・承認が取得できるというわけではないため、ドローンを飛行させる日時が決まりましたら、逆算して速やかに準備を始めることが大切です。
→ 詳しくは:ドローンの飛行許可は何日前までに申請する?
自分で手続きするか、専門家に任せるか
ここまでの手続きは、すべて自分で行うこともできます。
ただ、沖縄で飛ばす場合は「国土交通省」「沖縄防衛局」「警察署」「海上保安部」と窓口が分かれ、それぞれ期限や書式も異なります。
- 初申請のため、どこにどのような申請をすれば良いかわからない
- 仕事やロケ等で空撮の予定があるが、きちんと手続きができているか不安
- 法令遵守を徹底したドローン運用を行いたいので、申請などの手続きは専門家に任せたい
上記のようなお悩みを抱えていらっしゃる方は、行政書士に任せることで、手続きの漏れや差し戻しを防ぎ、本業や撮影の準備に時間を使えます。
→ 詳しくは:ドローン許可申請を行政書士に頼むメリットと費用
よくある質問
Q.100g未満のドローンなら手続きはいりませんか?
A.機体登録など、航空法の多くの飛行ルールは対象外です。ただし、飛行場所のルールには従う必要があります。また、小型無人機等飛行禁止法は重さに関係なく対象となるため、米軍・自衛隊施設周辺や那覇空港の周辺で100g未満でも同意と通報が必要です。
Q.国土交通省の許可があれば、基地の近くでも飛ばせますか?
A.いいえ。小型無人機等飛行禁止法は別の法律です。施設管理者の同意と、警察署などへの48時間前までの通報が別に必要です。
Q.申請はいつから始めればいいですか?
A.米軍施設の周辺なら、飛行の30日前までに沖縄防衛局への同意申請が必要です。国土交通省への申請は10開庁日前と定められています。ただし、補正指示等申請に対して指摘を受けることもありますので、ドローンを飛行させることが決まり次第速やかに、飛行申請されることをおすすめします。
Q.旅行で沖縄を訪れた際にドローンで撮影をしたいのですが、手続きを代行してもらえますか?
A.はい。航空法上必要となる手続きから、沖縄県内飛行可能場所のご案内、飛行場所管理者との調整など、飛行概要をうかがい必要な手続きを行います。お気軽にご相談ください。
沖縄のドローン許可申請は阿左見行政書士事務所へ
阿左見行政書士事務所は、一等無人航空機操縦士として今もドローンを飛ばしている行政書士が、飛ばす側の目線で手続きをサポートします。沖縄特有の基地周辺の規制から、国土交通省への許可・承認申請まで、まとめてご相談いただけます。
初回相談(30分)は無料です。サービスのご案内と、お悩みに対してどう進めればよいかを、一緒に整理します。
その先の、個別の飛行計画や書類の内容に踏み込むご相談は、内容に合わせてお見積りをご案内します。料金の目安は料金ページにまとめています。
お問い合わせフォームまたは公式LINEから、原則24時間以内にご返信します。
出典(2026年10月16日確認)
- 国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000042.html
- 国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000041.html
- 国土交通省「無人航空機登録ポータルサイト」 https://www.mlit.go.jp/koku/drone/
- 国土交通省「飛行計画の通報・飛行日誌の作成」 https://www.mlit.go.jp/koku/operation.html
- 国土交通省「小型無人機等飛行禁止法に基づき小型無人機等の飛行が禁止される空港の指定」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk2_000023.html
- 警察庁「小型無人機等飛行禁止法」改正資料 https://www.npa.go.jp/bureau/security/kogatamujinki/pdf/r8_kaisei.pdf
- 沖縄県警察「小型無人機等飛行禁止区域のおしらせ」 https://www.police.pref.okinawa.jp/docs/2026070900017/
- 沖縄防衛局「小型無人機等飛行禁止法関係」 https://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/procedure/drone/index.html