ドローンの飛行許可・承認とは?必要なケースが3分でわかる(空域3つ・方法6つ)
結論: 100g以上のドローンを屋外で飛ばすとき、「空港等の周辺」「150m以上の高さ」「人口集中地区の上空」で飛ばすなら国土交通大臣の許可が、「夜間」「目視外」「人や物件から30m未満」「催し場所の上空」「危険物の輸送」「物件の投下」をするなら承認が必要です。これらをまとめて「特定飛行」と呼びます。どれにもあたらなければ、許可・承認の申請は原則不要です。
こんな方向けの記事です: 「自分の飛行に許可・承認が必要か分からない」「空撮や仕事で初めてドローンを飛ばす」という方。下の表と見出しを順に見れば、必要な手続きの有無を確認できます。
執筆:阿左見雄大(阿左見行政書士事務所 代表・一等無人航空機操縦士)。国土交通省の公式情報をもとにまとめています。
この記事でわかること
- 「許可」と「承認」の違い
- 許可が必要な3つの空域
- 承認が必要な6つの飛ばし方
- 許可があっても飛べない「緊急用務空域」
- すべての飛行で守るルール
- 国家資格で申請が不要になる場合
まず確認:対象は100g以上の機体
航空法の飛行ルールの対象は、機体本体とバッテリーの合計が100g以上のドローン(無人航空機)です。
→ 詳しくは:100g未満のドローンなら許可はいらない?
「許可」と「承認」の違い
| 区分 | 何についての手続きか | 対象になる飛行 |
|---|---|---|
| 許可 | 飛ばす「場所(空域)」 | 空港等の周辺、150m以上の高さ、人口集中地区(DID)の上空 |
| 承認 | 飛ばす「方法」 | 夜間、目視外、人や物件から30m未満、催し場所の上空、危険物の輸送、物件の投下 |
どちらも申請先は国土交通大臣で、オンラインの「DIPS2.0」でまとめて申請できます。
許可が必要な3つの空域
1. 空港等の周辺
空港やヘリポートなどの周辺の上空です。一部の空港では、飛行禁止空域が広げられています。沖縄では那覇空港や離島の空港周辺が該当します。
2. 地表または水面から150m以上の高さ
有人の航空機が飛ぶ高さと重なる空域です。許可を申請する前に、その空域を管轄する管制機関などとの調整が必要です。
3. 人口集中地区(DID)の上空
国勢調査の結果をもとに定められた、人や家屋が密集している地域の上空です。市街地の多くが該当し、自宅の庭であっても人口集中地区の中なら許可が必要です。どこが人口集中地区かは、国土地理院の地図で確認できます。
許可があっても飛べない「緊急用務空域」
警察・消防などの緊急用務を行う航空機が飛ぶことが想定される場合、国土交通大臣は「緊急用務空域」を指定します。ここでは、許可・承認を持っていても原則として飛ばせません。飛ばす前に、指定されていないか確認してください。
承認が必要な6つの飛ばし方
- 夜間の飛行(日中以外の飛行)
- 目視外の飛行(肉眼で機体を直接見ない飛行)
- 人や物件から30m未満の飛行(第三者や第三者の建物・車などとの距離が30m未満)
- 催し場所の上空の飛行(祭礼、縁日など多数の人が集まる催し)
- 危険物の輸送
- 物件の投下
空撮などドローンを用いた実務現場では、1〜3の「承認」を取得した上で行う業務がほとんどです。
ご自身の場合にどうなるか迷うときは: 初回相談(30分)は無料です。お悩みに対してどう進めればよいかを整理します。お問い合わせフォーム/公式LINEから、原則24時間以内にご返信します。
すべての飛行で守るルール
許可・承認が不要な飛行でも、次のルールは守る必要があります。
- アルコールや薬物の影響下で飛ばさない
- 飛ばす前に機体や周囲の状況を確認する
- 航空機や他のドローンとの衝突を防ぐ
- 他人に迷惑をかける飛ばし方をしない
国家資格があれば申請が不要になる場合
国家資格(操縦者技能証明)を持ち、機体認証を受けた機体を使う場合は、特定飛行の一部で許可・承認の手続きが不要になる場合があります。
対象は人口集中地区の上空、夜間、目視外、人や物件から30m未満の飛行などで、第三者が立ち入らないようにする措置(立入管理措置)などが条件です。
夜間や目視外を申請不要で行うには、技能証明の限定変更も必要となります。
一方、空港等の周辺、150m以上の高さ、催し場所の上空、危険物の輸送、物件の投下、総重量25kg以上の機体の飛行は、変わらず申請が必要です。
航空法以外にも確認するルール
航空法の手続きをクリアしても、それだけで飛ばせるとは限りません。
- 小型無人機等飛行禁止法:米軍・自衛隊施設、指定空港などの周囲おおむね1,000mは原則飛行禁止です(防衛関係施設は2026年7月14日から)。沖縄では特に注意が必要です。
- 自治体の条例:公園などで飛行を制限している場合があります。
- 土地の所有者など:他人の土地の上空を飛ばす場合のトラブルに注意が必要です。
→ 詳しくは:沖縄の米軍・自衛隊施設周辺は1,000mに拡大
申請はいつまでに?
許可・承認の申請は、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前(土日・祝日を除く)までにDIPS2.0で提出します。国土交通省は、3〜4週間程度の余裕を持った申請をすすめています。
→ 詳しくは:ドローンの飛行許可は何日前までに申請する?
よくある質問
Q.自宅の庭で飛ばすのにも許可がいりますか?
A.自宅が人口集中地区の中にあれば、自宅の庭でも許可が必要です。人口集中地区の外でも、夜間に飛ばす、隣家から30m未満になるなどの場合は承認が必要です。
Q.海の上なら許可はいりませんか?
A.海上でも、飛ばす場所、飛ばし方によって許可・承認が必要です。自己判断せず、関係機関や専門家に相談し判断しましょう。
Q.許可・承認を取らずに飛ばすとどうなりますか?
A.航空法に違反した場合は罰則が科されると国土交通省は案内しています。罰則の内容は違反によって異なります。
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→ 関連記事:沖縄のドローン許可・手続き完全ガイド / ドローン許可申請を行政書士に頼むメリットと費用
出典(2026年10月16日確認)
- 国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000041.html
- 国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000042.html
- 国土交通省「航空法における無人航空機の飛行ルールについて」 https://www.mlit.go.jp/koku/content/001427317.pdf
- 国土交通省「飛行ルール(航空法第11章)の対象となる機体」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000040.html